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相続の基本とタイムスケジュール

解説

佐藤 健一(さとう けんいち) 氏

税理士・不動産鑑定士
(税理士法人JPコンサルタンツ)


2015年(平成27年)より相続税が増税します

今後は基礎控除の額が小さくなり、いままでは課税対象にならなかった人にも相続税がかかってきます。その割合ですが、以下のように変動するとされています。

今までの課税対象:日本人全体の4% → 改正後の課税対象:日本人全体の6%

6%なら自分には関係ないと思われるかもしれませんが、これは全国すべてを合わせた平均です。首都圏や大都市圏に土地を持っている方に関しては、地価が他地域よりも高い分、もっと割合が上がると考えられます。ちなみに、相続税は都道府県から送付される徴収票をもとに納税する固定資産税などとは違い、確定申告等と同様に自己申告制となっています。

実際にどのくらい違うのでしょうか?

【例】

上記の例のように、相続財産が基礎控除を超えてしまう場合、節税対策が必要になります。例えば、以下のような対策が考えられます。

①1,000万円の生命保険に加入する

②同居人が相続することで土地評価額を下げる

同居している人が相続をすると、土地評価額が80%減額となります。
※同居は相続税対策にはなりますが、よく考えて行わないと人生においてトラブルになることもあります。嫁姑問題で離婚してしまった…なんて事例もありますのでご注意を。

実は大きな影響があるもう一つの改正・・・
それは『取得費加算の改正』です。

 相続税の納付の際、地主さんの場合、昔はよく物納が使われていましたが、現在は要件が厳しくなりほとんど使われなく(使えなく)なりました。そこで現在多いのが「自分の土地の一部を売って、納税資金に充てる」方法です。相続税を納めるためであっても、土地を売ると譲渡所得税がかかるのですが、これだといくらなんでも税金をとりすぎだろうということで、「取得費加算」という救済制度があります。今回はこの取得費加算が、増税方向に改正となります。

【例】


相続税改正によって、今まで「あそこを売ったら相続税が賄える」と思っていたものが、賄えなくなっていることが十分考えられます。以前に計算をしている方でも、今一度算出しなおしてみてください。

節税対策だけではない相続対策・・・
『分割対策』について

昔は相続というと、家制度にもとづいて「長男が家・財産を継ぐ」という形が一般的でしたが、今は時代の流れとともに「兄弟姉妹で平等に財産を分ける」という形に移行してきています。

【例】以下の場合はどのように分ければよいでしょうか?

長男
故人財産の 1/3を相続
長女
故人財産の 1/3を相続
次女
故人財産の 1/3を相続

※故人の財産は金融資産が2億円不動産が2か所あります。

分割を考えるとき、「相続税評価額」「不動産評価額」は、それぞれ評価の基準が異なるということを考慮しなければ、分割後にトラブルのもとになります。例えば両者には以下のような違いがあります。

【土地】における違い

【例】

上記の例のように、形状が違う同じ面積の土地の場合、市場価値(不動産評価額)では、いわゆる旗竿地に近い形状の土地Bに対し、道路に接している辺がより広い土地Aの方が高評価となりますが、相続税評価額では同じ道路に面している同じ面積の土地なので同じ評価額となります。

【不動産(賃貸物件)】における違い

【例】

上記の例のような、同規模・同居室数で入居率の異なる賃貸物件の場合、市場価値における評価では、より高い家賃収入が見込める物件Aの方が評価が高くなりますが、相続税評価額では相続する上で空室が多い方が管理等の手間がかからないという理由で、物件Bの方が高くなります。

当社ではセミナー以外でも、随時相続のご相談を承っています。ぜひ皆様の声をお寄せください!